空中建築展「陰は口ほどに物語る」
Day:2024/8/2-3
Place:千鳥文化
大阪・北加賀屋にある千鳥文化
吹き抜けの高い天井がある千鳥文化ホールで「陰」をテーマに三日間の個展を開催。
22時までの開催により、昼の時間・夜の時間の表情を見ることができました。
陰をテーマとした物語も一緒に展示しました。
陰は口ほどに物語る
陰は「空想」
口は「現実」
「空想は現実を越える世界を創る」を意味する
序章
昼の陰は謙虚だが、夜の陰は脅威に変わる
薄暗の中で見せる姿は細部まで見せず秘密も多い
その見えないものを想像し、世界を創造する
陰の前では言葉などいらない
全ては陰が物語る
大地が砂になり
宙に都市を作った
昼の陽と夜の灯りは
砂の大地に陰を映す
昼の陰は謙虚だ
白日の元に晒された都市は
輪郭がハッキリ映り
陰の存在が薄くなる
しかし夜の陰は脅威に変わる
都市を覆い
存在をあらわにする
薄暗の中に浮かぶ都市は
細部が隠れ
見えない部分が増えていく
闇に恐れるかと思いきや
次第に見えないものを見たくなり
想像を掻き立てる
大地に映る陰を眺めながら
宙の生活も悪くはないが
大地に住んでいたあの日を思い出す
懐かしい思い出が
陰により無限に広がり
今にも手で掴めるほどの
現実味を帯びだした
夢か現実か
曖昧な世界を作りだす陰には
現実以上の世界を創造する力がある
砂の大地に映る大きな陰よ
その創造の力で
故郷の夢を見させてくれ
展示会場となった大阪住之江区・北加賀屋にある千鳥文化は築60年の文化住宅を改修し複合施設へと姿を変えました。その中にある千鳥文化ホールは大きな白い壁と二階をぶち抜いたとても高い天井が開放感ある空間を演出している素敵なホールです。テーマを陰に決めてから、この場所での昼の陰と夜の陰をどうしても見たかった。幸い、夜の時間も開放できるとのことで22時まで開催しました。
昼の陰、夜の陰共に来てくれた人にどうしてもその空間にゆっくりゆっくりと浸って欲しかった。
だったらその空間を空中建築の世界観で埋め尽くせるようにできればと思い、物語を創りました。
「大地が砂になり宙に都市を作った」の冒頭から始まるお話は、陰の中で生まれた想像がいつしか現実を越える世界を創造できるのではないか。というストーリーです。
来場いただいた方に、陰にまつわるエピソードや陰の存在についてアンケートを書いていただきました。夏の暑い時期、木陰で立ち止まり陰ついて考えるきっかけになれば嬉しいと、思い開催しました。ありがとうございました。
〒559-0011 大阪府大阪市住之江区北加賀屋5丁目2-28